2025年で28作品となった劇場版名探偵コナン。
監督や脚本家が入れ替わって作られ続けている話は有名ですね!
今回は監督と脚本家別に映画コナンを解説していきたいと思います。
それぞれのコンビがどの映画を作っているのか、近年の傾向なども合わせてみていきましょう。
映画コナンの監督・脚本別を一覧解説!
監督・脚本コンビが何通りかあり、そのコンビごとに特徴があるんです。
それぞれどの映画なのか比較していきたいと思います。
監督:こだま兼嗣・脚本:古内一成
1 | 時計じかけの摩天楼 | 1997年 |
2 | 14番目の標的 | 1998年 |
3 | 世紀末の魔術師 | 1999年 |
4 | 瞳の中の暗殺者 | 2000年 |
5 | 天国へのカウントダウン | 2001年 |
7 | 迷宮の十字路 | 2003年 |
『ベイカー街の亡霊』を除く初期の6作を担当しています。
今でもこの6作は、絶大な人気がありますね。
通常のアニメ同様に犯人が誰かを推理する楽しみを重視しながら、映画ならではのスケールの大きさがあります。
犯人にインパクトがあるのが、特徴でしょうか。
映画のタイトルと犯人の性格や動機がすぐに結びつきます。
監督:こだま兼嗣・脚本:野沢尚
6 | ベイカー街の亡霊 | 2002年 |
野沢さんは、ドラマの脚本家として有名でした。
コナンの脚本担当はこの1作のみ。
仮想空間という舞台設定が異質ですね。
新しいストーリー展開を求められていたのかもしれません。
監督:山本泰一郎・脚本:古内一成
8 | 銀翼の奇術師 | 2004年 |
9 | 水平線上の陰謀 | 2005年 |
12 | 戦慄の楽譜 | 2008年 |
13 | 漆黒の追跡者 | 2009年 |
14 | 天空の難破船 | 2010年 |
『銀翼の奇術師』以降は山本監督に変わりました。
脚本の古内さんは初期と同じため、大きな差はないように思います。
キャラクターの人気をうまく作品に取り組んでいるという印象を受けました。
監督:山本泰一郎・脚本:柏原寛司
10 | 探偵たちの鎮魂歌 | 2006年 |
11 | 紺碧の棺 | 2007年 |
2作品ともあまり評価は高くなかったようです。
オールスター映画はどうしてもまとめるのは難しかったかもしれません。
そのため、このコンビでの映画は少なかったのでしょうか。
総監督:山本泰一郎・監督:静野孔文・脚本:古内一成
15 | 沈黙の15分 | 2011年 |
16 | 11人目のストライカー | 2012年 |
静野監督に変わってから、映画には派手なアクションが顕著になってきたように思います。
『沈黙の15分』は高速道路をスケボーで走る場面でもよく分かりますね。
『11人目のストライカー』はボールを蹴るシーンがクライマックスです。
現実的な演出よりも見た目の派手さを重視していたと思いました。
監督:静野孔文・脚本:櫻井武晴
17 | 絶海の探偵 | 2013年 |
19 | 業火の向日葵 | 2015年 |
20 | 純黒の悪夢 | 2016年 |
櫻井武晴さんはテレビドラマ『相棒』シリーズの脚本家。
そのため、櫻井さんの作品は「相棒に似ている」ことが多い印象です。
例えば、『絶海の探偵』では外国のスパイが登場しました。
外国のスパイや工作員との対決は、相棒でもよく見られる展開です。
社会派の要素が加わったと思います。
監督:静野孔文・脚本:古内一成
18 | 異次元の狙撃手 | 2014年 |
映画初期からほとんどの脚本を手がけた古内さんは、2016年に亡くなってしまいました。
そのため、このコンビでの映画はこれが最後。
沖矢の正体が判明するなど、重要な情報が開示される展開もここから始まってきました。
監督:静野孔文・脚本:大倉崇裕
21 | から紅の恋歌 | 2017年 |
恋愛の要素が強い作風
でした。
脚本の大倉さんはその描写が得意なのかもしれません。
監督:立川譲・脚本:櫻井武晴
26 | 黒鉄の魚影 | 2023年 |
組織の映画としての完成度が高かったです。
老若認証システムという社会を変えるような画期的なシステムが登場し、
それが破綻するという流れは、櫻井さんの脚本の意向を強く感じました。
監督:永岡智佳・脚本:大倉崇裕
23 | 紺青の拳 | 2019年 |
27 | 100万ドルの五稜星 | 2024年 |
2作品ともキッドが登場する映画です。
キッドの良さを引き出せるコンビだったのではないでしょうか。
また、どちらも複数の犯人が出てきており、その複雑な人間関係をまとめたのが素晴らしいと思いました。
監督:永岡智佳・脚本:櫻井武晴
24 | 緋色の弾丸 | 2021年 |
永岡監督の作品は、とにかく派手な破壊シーンが多い印象です。
損害額の大きい作品と言われる映画です。
監督:満中勧・脚本:大倉崇裕
25 | ハロウィンの花嫁 | 2022年 |
久しぶりに犯人との格闘による対決がありました。
さらにクライマックスでのメインテーマの利用など、初期の映画を思わせる描写が多かったです。
監督:重原克也・脚本:櫻井武晴
28 | 隻眼の残像 | 2025年 |
最新作はこちらのコンビでした。
第一作目から原作の青山先生が監修され、監督や脚本家さんとの化学変化が感じられ、どの作品も魅力。
そして最近は、監督が頻繁に変わっている印象を受けています。
コナンが好きで子供時代から見続けてきたという重原克也監督。
歴史あるコナン作品に、常に新しい作風を取り入れようとしていて、進化し続けたいと伝わってきますね。