2024年8月23日の金曜ロードショーで放送されている『となりのトトロ』。
登場するサツキとメイのお父さんは優しいイメージのキャラクターですよね!
そんなお父さん役の糸井重里さんの声が棒読みで下手と噂されていることを知っていますか?
映画を観ると、確かに『棒読みっぽい…。』と感じるシーンが。
今回はそんな理由を詳しく解説していきます。
トトロのお父さん声優は下手なの!?
となりのトトロ。何度観ても飽きませんね😊
ただ…。お父さんの声(糸井重里)にどうしても違和感を感じてしまうのです😓 他の声優陣が完璧過ぎるだけに。— ツンデレ大学職員 (@tsundere_staff) August 20, 2022
『となりのトトロ』のお父さん役の声優は糸井重里さん。
他の声優さんに比べたら下手なような気がする…と思っている方も多いみたいです。
そんな糸井重里さんの本業は声優ではなくコピーライター。
エッセイスト、作詞家など、“書く”を本業に活動している方なんです。
本業ではない分、下手と言われてしまうのは仕方ないのかもしれませんね。
口コミサイトなどでも『すごく棒読みで下手に聞こえる』などの意見が多くありました。
また、なぜ下手と感じるのかと疑問をもつ方も多くいらっしゃいました。
しかし、糸井さんはオーディションで選ばれた方ではなく宮崎駿監督が推薦して起用されたんです。
宮崎監督は普通のお父さんを求めたわけではありません。
友達のようなお父さんを求めていたところ、糸井さんがピッタリだということで決まりました。
演技がうまい・下手ではなく、
アニメで出てきそうな定型のお父さんではないイメージを持たせたかった。
これが監督の考えだったのかもしれません。
その結果、お父さんの声が下手に聞こえてしまったのではないでしょうか?
しかし監督のねらいどおり、味のある素朴な声が逆に良いという口コミもみられます。
お父さんの声優が良い・下手、どちらも感じさせてしまう本作。
草壁タツオが忘れられない・かかせないキャラになっているのは間違いありません!
続いては糸井重里さんがお父さん声優だけでなく、ジブリにおける重要な仕事をしていることを詳しくみていきたいと思います!
サツキ・メイのお父さん役の糸井重里は声優ではない?
てか、となりのトトロのデータ放送見てたら、お父さん役の人が名作ゲームとして有名なMOTHERシリーズの生みの親の糸井重里さんだと気づいてビックリ!😳#トトロ#糸井重里#MOTHER#ネス pic.twitter.com/soP1xe8Ymf
— Masa (@Masa_Torbie) August 14, 2020
前述のとおり、糸井重里さんは声優が本業ではありません。
コピーライター、エッセイスト、作詞家など、いわゆる物書きの人で、ゲーム制作もしているほど活躍の場が広い方でもあります。
日本を代表するコピーライターであり、ジブリの作品も担当していました。
有名なものは『もののけ姫』の「 生きろ。」というキャッチコピー。
それは声優をすることになった『となりのトトロ』でも。
糸井さんが提案したキャッチコピーは「このへんないきものは、もう日本にはいないんです。たぶん。」でした。
しかしこの提案に宮崎駿監督は “ いるのです。たぶん。” に変更してほしいと言ったそうです。
結果『となりのトトロ』のキャッチコピーは、
「 このへんないきものは、まだ日本にいるのです。たぶん。 」になりました。
今回調べて、このようなやりとりがあってキャッチコピーが作られていたことに驚きました!
何気なく見ているキャッチコピーでも、調べてみるとおもしろいことがわかりますね。
ではなぜコピーライターがお父さん声優に抜擢されたのでしょうか?
なぜ糸井重里さんが起用された?棒読みな理由とは?
なぜ声優ではない糸井重里さんが起用されたのでしょうか?
それは、宮﨑監督が求めている父親像にあったようです。
本業とするプロの声優さんにも違和感をもつ監督のこだわりをみていきます。
宮崎駿監督が求めた“お父さん”って?
宮崎駿監督が求めたお父さん像は、普通のお父さんではなく友達のようなお父さんでした。
みんな、あったかくてね、子どものことを全面的に理解している父親になりすぎちゃうんですよ
引用:『ジブリの教科書3 となりのトトロ』
俳優でも難しいと言われる、アニメでの声の当て方がうますぎるプロの声優。
そのような本業声優が演じると、どうしてもアニメらしい偉大なお父さんになってしまうことに悩んでいたようです。
そんなときに糸井重里さんを起用するのはどうか?と言った監督。
声優経験のない人を起用するのは不安だと感じてもいたようです。
しかしそれ以上に、求めていた友達のような父親像にピッタリくるのではという思いが勝ったのではないでしょうか?
また棒読みに聞こえたのも、糸井さんがプロ声優ではなかったからなのでしょう。
何よりも、お父さんらしさを出さないようにした結果だと思います。
宮崎駿が“プロの声優”を起用しない傾向
宮崎駿監督はプロの声優をあまり起用しないことでも有名ですよね。
以前、海外のインタビューで『日本の女性声優はコケティッシュな声の持ち主しかいないし、男性的な視点が欠けている。我々は全く必要としていない』と述べています。
そのため宮崎駿監督はプロの声優さんより俳優さんなどを起用することが多くあります。
初期の頃は、誰もが知る有名声優がキャストになっている作品もあります。
しかし、かけだしの頃(新人声優)に起用している場合も。
完璧な演技や声よりも、フレッシュさや不完全で荒削りな声を求めているのかなと感じました。
トトロのお父さんってどんなキャラ?
出典:スタジオジブリ公式サイト
トトロのお父さんといえばメイとサツキにすごく優しいイメージのお父さんですよね。
そんなお父さんは一体どんなキャラなのか詳しく見ていきたいと思います。
・名前 草壁 タツオ
・年齢 32歳
・身長 180㎝
メイとサツキのお父さんで大学の非常勤講師として考古学を教えています。
非常勤講師のほかに翻訳の仕事も。
少しおっちょこちょいで頼りない性格。
しかし怖がりではないようで、お化け屋敷の家に住むのが夢だったと子供心があります。
メイやサツキがトトロと会ったことも信じてあげていますよね。
お父さんと言うよりも、まるで仲のいい友達のように話に興味をもっているシーンがすごく良いですよね!
大きな声で怒るのではなく、穏やかで諭すように叱るなど、とても優しいお父さん。
また、寝坊することや忘れることが多いので、おっちょこちょいな一面が見られるキャラでもあります。
トトロのお父さん声優は下手!?まとめ
今回調べて分かったことは、
・お父さん役の声優は下手というよりも、あの声(演技)が必要だった
・宮崎駿監督が求めたお父さんが友達のようなお父さん
・プロの声優さんをあまり起用したくない
・糸井重里さんは声優ではなくキャッチコピーも担当する書く人
調べていくうちに糸井さんが選ばれた理由がよくわかる内容でした。
プロの声優さんだとどうしても完璧さが出てしまう。
あえてぎこちなさを出したかったのかなと考えます。
キャラの設定にちょうどいい声をしているんだろうなと感じました。
また数々のジブリ作品であんなに素晴らしいキャッチコピーを考えたことにも驚きました。
2024年8月23日の金曜ロードショーでいよいよ放送される『となりのトトロ』。
作品への印象がまた変わって、観るのがとても楽しみです!!