ハイキューの主人公・日向 翔陽がバレーを始めるきっかけとなったのは、幼少期に知った「小さな巨人」の存在。
日向は常に小さな巨人になるべく努力を重ねていき、とうとう春高で日向は小さな巨人と初対面。
なんと日向の反応が意外なものだったのです。
今回は、日向が“がっかりしなかった理由”を深掘りしていきます。
■小さな巨人がバレーを辞めた理由
■日向ががっかりしなかった理由
■周りのキャラの反応
38巻のあらすじ~日向と小さな巨人が初対面~
日向が幼少期にテレビで見た小さな巨人に憧れてバレーを始めるところから物語が始まったハイキュー。
その小さな巨人と初めて出会った38巻338話・339話のあらすじをみていきます。
全国大会の準々決勝前、田中の姉・冴子さんに試合を見に来ていた小さな巨人を紹介してもらいます。
名前は宇内 天満(うだい てんま)。
月島のお兄ちゃんと冴子さんとは同級生です。
日向は宇内くんに会って顔を輝かせて小さな巨人にあこがれてバレーを始めたと自己紹介。
これには宇内くんも目を丸くしてびっくりした様子でしたね。
「巨人さんは今どこのチームですか?大学?Vリーグですか!?調べても聞いてもわかんなくって!」
続けざまマシンガントークをかます日向。
しかし、宇内くんはもうバレーをやっていませんでした。
どうしてバレーを続けていなかったのでしょうか?
次に小さな巨人がバレーを辞めた理由についてみていきます。
小さな巨人がバレーを辞めたのはなぜ?
なぜ宇内くんはバレーを辞めてしまったのでしょうか?
日向には以下の2つ理由を説明していました。
「大学でバレーの他にやりたいことができた」
「特に声がかかったわけではない」
しかし、辞めた理由について宇内の本心は別にありました。
宇内くんは中学、高校と自分自身が強いという自信があったのです。
周りから「小さな大エース」と呼ばれ頼られていました。
しかし全国に行けば相手は自分よりも強くなかなか通用しないという現実を突きつけられます。
「俺は小さい代わりに技術で何とかするんだと思っていたけれど、小さくても大きくても技術を磨いた奴は技術を持っている。世界は平等。」
春高準々決勝、烏野・鷗台戦を観ながら月島の兄に語った本音。
こんなことを悟っていたんですね。
同じようなことで月島も悩んでいました。
確かに上には上がいて、それに絶望することもあります。
そこで木兎のように「今が楽しかったらいい」と思うのか、
影山のように「上には上がいるのが嬉しい」と捉えるのかは人それぞれです。
宇内くんの考え方も個人的には大切だと感じています。
そして日向は小さな巨人の現在を知り、どんな反応をしたのでしょうか?
なぜ日向は小さな巨人に“がっかり”しなかった?
考察されている方の意見も合わせて、日向が小さな巨人にがっかりしなかった理由を考えていきます。
一番の大きな理由は【自分のバレーを見つけたから】。
日向のバレーとは “最強の囮(おとり)” のことですね。
影山やたくさんの強者と戦ってきたことでバレーが一人ではできないとも気づきます。
そして日向自身がバレーの楽しさ・奥深さを感じていくことになるんですね。
憧れだった小さな巨人こと宇内くんがバレーを辞めていたという事実を知った日向。
しかしその反応は意外にもケロッとしたものでした。
「なんでだろう。おれ、あんまりがっかりしていない」
がっかりしてないのはどんな理由?どういう意味?と疑問に思った
方がたくさんいたのではないでしょうか?
そして読者ががっかりした、日向を心配したとも話題になりました。
確かに宇内くんのプレーを見て「小さな巨人になりたい!」と思いバレーを始めました。
しかし「自分のバレーを見つけた」日向にとって、それは入り口だったに過ぎません。
日向は今まで数々の試合を経験。
その中で囮がカッコ悪いと思う時もあり、逆にかっこいいじゃん!と思う時もありました。
そして日向は自分の中でのバレーを確立していきますね。
最強の囮を影山と確立したからこそ、バレーは一人ではない・バレーの楽しさや奥深さにも気づいていきます。
なので、憧れだった宇内くんがバレーを辞めたとしても、自分がバレーを辞める理由にはならないのだと思います。
実は初めてこのシーンを読んだとき、宇内くんのあっさりの登場で拍子抜けしてしまったんですよね。
まさに、自分はちょっとがっかりしたわけです。
なかなか登場してこなかった小さな巨人に大きすぎる期待をしてしまっていたのかもしれません。
しかし宇内くんは葛藤や挫折、現実と向き合い、自分の器や在り方を見つめている、わたしたちとおなじ一人の人間でした。
受け入れられずどん底に居続ける人もいるのかもしれません。
しかし、宇内くんはきっと乗り越えて自分を受け入れている。
また素直に日向や星海の強さに驚き、試合を楽しんでいるともわかります。
“小さな巨人をまるで神格化してしまっていたのは読者”
このような意見の方もいて、まさに自分だなと思いました…。
そして、がっかりしなかった日向の武器とバレーへの気持ち。
ハイキューは心を打たれるシーンがたくさんです。
ここで宇内くん(小さな巨人)を登場させた意味。
このお話も古舘先生が思いを込め、こう描いてきたか~と唸ってしまいました!
日向に対する周りのキャラの反応
宇内くんがバレーを辞めたことを知った日向。
田中の姉・冴子さんは日向が事実を知ったことにより落ち込んだり、バレーへの熱が冷めてしまうのではないかと心配していました。
しかし日向は意外にもケロッとしており、本人も「おれあんまりがっかりしてない」と発言しています。
その言葉に対して隣にいた影山は「やっとかよ。(自分の武器に気づいたのが)」と発言しています。
その瞬間は日向はキョトンとしており、影山の発言にピンと来ていませんでした。
しかしその後の鴎台との試合中に日向はある事に気がつくのです。
バレーは1人ではないこと。
小さな巨人ではなく「最強の囮」という武器を既に手に入れており、それが日向にとって最強であること。
そして何よりバレーの楽しさに。
このことに気付いた後に影山の発言を見ると胸熱すぎますよね!
日向本人がわかってないことを影山は誰よりも先に気づいていたということです。
相棒としてライバルとして日向を1番近くで見てきた影山だからこそかけることができた言葉。
唯一無二のコンビに心の底から感動しましたね~!
なぜハイキュー小さな巨人にがっかりしなかった?まとめ
日向は小さい頃、宇内くんのプレーを見て小さな巨人に憧れてバレーを始めました。
そんな憧れの宇内くんがバレーを辞めたと知った日向。
落ち込むことはなく、目の前の試合を見据えていました。
がっかりしなかった理由は、
「自分のバレーを見つけ(てい)た」ことが大きかったのではないかと思われます。
また落ち込まない日向を見て影山は「やっとか」と発言。
日向の成長をライバルとして1番近くで見てきたからこその発言と言えるでしょう。
“小さな巨人”はあくまでも入り口であり通過点。
極めるべきは、日向自身の武器。
一人ではできないバレーの楽しさ・奥深さを知った最強の囮になったわけですね。
ある意味ここから日向のバレーが始まったのではないでしょうか?