2002年にスタジオジブリ作品として制作された『猫の恩返し』。
そんな『猫の恩返し』はジブリじゃないとよく言われています。
確かにほかのジブリ作品と比べると、
ストーリーが優しかったり、絵のタッチが違ったり少し違うなと思う部分も。
そこで今回は、
『猫の恩返し』がジブリじゃないと言われてる3つの理由をみていきます。
監督や脚本についても解説しています。
猫の恩返しはジブリ?ジブリじゃない?
『猫の恩返し』は結論から言うとスタジオジブリ作品です。
「ジブリじゃないと思ってた!」と思っていたあなた!
猫の恩返しについてどんな作品なのか、あらすじもみていきましょう。
猫の恩返しってどんな作品?
『猫の恩返し』は2002年に公開された映画で、原作は柊あおいさんの『バロン 猫の男爵』。
柊先生が原作者の『耳をすませば』の関連作品として、20分ほどのショートムービーをと依頼を受けたスタジオジブリ。
宮崎駿さんがリクエストをして柊あおいさんが書き下ろしたのだそうです。
『猫の恩返し』は『耳をすませば』の主人公である月島雫が書いた物語という位置付けのスピンオフ作品になります。
あらすじは?
ではあらすじを見ていきましょう!
主人公の吉岡 ハルが放課後、ラクロス部の親友・ひろみと帰り道トラックに引かれそうになっている猫を目撃します。
その時ハルが咄嗟(とっさ)にひろみのラクロスのスティックを使って猫を助けるところから物語はスタートします。
助けた猫は猫の国の王子だったことから猫の国に招待されることに。
それを回避するためにハルが助けを求めたのが、猫の事務所にいるバロンでした。
ここからバロン、ムタ、カラスのトトとの猫の国での話が始まっていきます。
猫たちのかわいい世界でドタバタあるおもしろい作品。
ではなぜジブリじゃないと言われるんでしょうか?
続いて “ジブリじゃない” と言われる理由を探っていきます。
ジブリじゃないといわれる理由はジブリらしくないから?
ネット上では、「猫の恩返しがジブリじゃない」と話題になりました。
そう言われる理由は、『猫の恩返し』がジブリらしくはないから。
ジブリファンの方なら『猫の恩返し』はスタジオジブリ作品だと知っている方も多いでしょう。
通なジブリファンからの “この作品がジブリだとは認められない” といった辛口な評価
“宮崎駿監督の作品ではないからジブリではない”という意見
いつものジブリの絵(作画)とは違うため、“『猫の恩返し』がジブリ作品だと知らなかった” という方も多いようです。
ジブリにくわしい(大好き)人もそうでない人にも共通している理由が “ジブリらしくない” ということでした。
そのため『猫の恩返し』はジブリ作品じゃないと検索ワードに上がるのだと思われます。
次にジブリらしくない点についてひとつひとつ見ていきます。
①絵が違う
ジブリの作品は『あ、これジブリ作品だな』とわかるぐらい作画の絵がどの作品にも共通している点が多くあります。
しかし『猫の恩返し』はジブリ作品の独特な絵のタッチがないのが印象的です。
実際にSNSなどでも『ほかのジブリ作品より絵のタッチがかわいい』と言われています。
『猫の恩返し』はもともと漫画『バロン 猫の男爵』が原作。
絵のタッチが漫画家柊あおいさんの作風に近い作画になっています。
ちなみに、宮崎駿監督は 主人公“ハル”が とても魅力的なヒロインだと感じたようです。
そのためハルを超えるヒロインをとの思いで、ハウルの動く城のソフィーが誕生したとのだとか…。
②監督・脚本が違う
ジブリ作品は監督・脚本などを宮崎 駿さんや高畑 勲監督が務めてきたということが広く知られていますよね。
このお二人によってジブリ作品が世界的に大ヒットしたと言ってもいいのではないでしょうか?
しかし『猫の恩返し』は監督・脚本ともに宮崎 駿監督ではありません。
『猫の恩返し』の監督は森田 宏幸さんで脚本は吉田 玲子さんです。
森田 宏幸監督はアニメなどの絵コンテを多く携わっている方。
そして吉田 玲子さんはデジモンや聲の形などの脚本を務めています。
宮崎監督は本作品では企画だけしか携わっていないのです。
そのため、他のジブリ作品とは違う作品のイメージが強くなっているのかもしれませんね。
ちなみに森田宏幸監督は後継者育成の一環として宮崎駿監督が指名したそうです。
③ストーリーが優しい
ジブリ作品の多くは『生きる』という意味を考えさせられる作品があるのと私は思います。
そんな中でも『猫の恩返しは』はファンタジー感が強い作品になっているのではないでしょうか。
現実では絶対にありえない世界観が魅力的でもあります。
ストーリーも『もののけ姫』、『風の谷のナウシカ』などのように難しく複雑ではない。
ストーリーがわかりやすく優しい作品であると言えるのではないでしょうか?
ファンタジー感がありながら、恋模様も描かれているのもストーリーの優しさが感じられます
猫の恩返しはジブリじゃない?まとめ
猫の恩返しが実はジブリ作品だと今回で知った方もいらっしゃったのではないでしょうか。
猫の恩返しは、宮崎駿監督が監督・脚本をしていないことからジブリじゃないと間違える方も多かったみたいです。
そのほかにも今までのジブリ作品とは少し違った絵のタッチもジブリ作品じゃないと言われる理由の一つ。
また「もののけ姫」や「ナウシカ」などの重いテーマではなく、子どもから大人までほんわかと観ることができる優しいストーリー。
当時、学生だった管理人。
ジブリ作品として宣伝されていたので、どんな素敵なジブリ映画なんだろう!と楽しみに映画館に足を運びました。
しかしそれを知らなかった知り合いは、こんなことを。
「ジブリが始まる最初のスタジオジブリのトトロの青いあの独特の映像がなければ、
『猫の恩返し』がジブリ作品だと分からなかった。」
今でも、テレビ放送されたときは『ジブリの作品を見ているな』というより、
ジブリとは別物の作品を見ている感じのほうが強いようです。
しかし『猫の恩返し』は素晴らしいジブリ作品のひとつ。
これを読んでからもう一度、猫の恩返しを観てみると違った見え方がするかもしれませんね。